保安管理業務

受電設備補償保険の適用事例

経緯

ある日の午後、岡山県北部に巨大な雷雲が発生し、お客さま設備(ゴルフ場)に落雷した模様との電話連絡を受けました。
すぐさま当該ゴルフ場へ伺ったところ、低圧機器(深井戸ポンプ本体及び制御機器、茶店の漏電遮断器、テレビ施設他)が焼損していました。
数日後、臨時点検をかねて月次点検を実施したところ、区分開閉器の地絡継電器電源用のランプの不点灯を発見しました。テスターで電源の有無を確認すると、継電器用の電源はあったものの、テスト釦では不動作。また、高圧負荷開閉器のVa.Vc間抵抗が無限大で、開閉器開放用のトリップコイルの断線と判明しました。
以上の状況から、高圧ガス負荷開閉器の開放用トリップコイルおよび継電器が先日の落雷により焼損したものと判断し、お客さまにその旨を報告しました。

原因と対応策

原因は落雷。当該ゴルフ場は岡山県西北部、鳥取と広島の県境に位置する中国山脈の雄大な自然に囲まれた高原(海抜500m)にあり、景色がとてもすばらしいところです。
社長からは「雷さまもこの景観に魅せられ、足を踏み外してわが社に落ちたのだろう。しかし、この長期不況の中、入場者数も激減していて、修理代の捻出もできません。協会さん、何かよい案はないですか?」と相談を受けました。
そこでご提案したのが『受電設備保証保険』の申請です。
「この保険には当協会が加入しておりまして、ご契約いただいているお客さまの機器の損害を保証するサービスを行っております。お客さまの保険料負担は一切なく、万が一被害に遭われたときは、損害額のうち免責額2万円の負担のみです。これを申請してみてはいかがしょう」と勧めたところ、「そんないい保険があるのなら、ぜひお願いします」と言われ、早速申請しました。
その後、速やかに認定損害額が決定し、お客さまは免責額のみの負担で無事工事が済みました。
「これぞ天からの恵み。雷が落ちたのは“ホールインワン”みたいだけど、保険で設備が復旧できたのは“アルバトロス”みたいだ。本当に協会さんによい保険があってよかった」と感謝とお誉めの言葉をいただきました。

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