試験業務

絶縁破壊による電気事故をおこさないための「高圧機器等絶縁劣化試験」

発電機・電動機・変圧器・高圧ケーブルなどの絶縁劣化の診断を行い、事故を未然に防ぎます。

直流漏れ電流試験

ケーブルの絶縁体中に微少なボイド(空洞)などが発生すると、その部分に電界が集中して、微弱な放電が発生します。これが「部分放電」と呼ばれるもので、これによって絶縁体が劣化し、絶縁破壊に至ることがあります。そこで当協会では、次のような測定器を使用して、所定の放電電荷量を超える部分放電の累積発生頻度の測定を行います。

高圧機器絶縁劣化試験

直流漏れ電流試験
直流漏れ電流試験
絶縁物に直流電流を印可し、その時に流れる漏れ電流を測定し、時間変化から吸湿、汚損、劣化の状態を判断します。
tanδ試験
tanδ試験
被測定物に交流電圧を印可し、絶縁物の吸湿・汚損やボイドでの部分放電の発生などによる誘電損を測定します。
部分放電試験
部分放電試験
被測定物に交流電圧を徐々に印加し、各印加電圧ごとの放電電荷量、放電開始電圧、放電消滅電圧及び最大放電電荷量を測定し劣化を判断します。

無停電でケーブル良・否を判定する「ケーブル活線診断」

「ケーブル活線診断」では、高圧ケーブルとして多く使用されているCVケーブルの「水トリー」の有無を、無停電で診断し事故を未然に防ぎます。
「水トリー」とはCVケーブルの絶縁物である架橋ポリエチレン内に水や異物を起点として樹(tree)状に劣化部位が広がる現象をいいます。その原因は、微量の水分のほか、油や化学物質などさまざまで、この水トリーによって、絶縁劣化が起こり、大変危険です。
当協会で使用している装置は以下の水トリー活線診断装置です。