タコ足配線に注意!
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タコ足配線は4本足でも危険です
皆さんはタコ足配線についてどんなイメージをお持ちでしょうか? タコのイメージから8本差し込んだコンセントをイメージされている方がいらっしゃることと思います。今回は、8本足の半分の4本足でも危険なことを、実際に起こった事例をもとにご紹介させていただきます。
とある道の駅のお客さまより「オープンケース(冷蔵庫)の電源が切れている。調べてほしい」との連絡を受けました。
現地へ急行してお尋ねしたところ、オープンケース4台の電源が切れていました。4台同時に電源が切れていることから、まずはじめにブレーカーが切れているのではないかと考え、キュービクル、分電盤の順でブレーカーを調査しましたが、どれも切れていませんでした。
オープンケースのコードを辿っていくと、オープンケース4台が同じ延長コードから電源を取っていることが分かり、冷蔵庫の上壁にあるコンセントにプラグが挿してありました。
一見すると異常は見当たりませんでしたが、プラグを外してみたところ、コンセントが焦げていました。写真ではかなり焦げておりすぐに発見できたのではとお思いでしょうが、実際には他に三口タップが挿してあり、焦げたところが隠れていた状態でした。幸い焦げただけで火災には至らず、ほっとしました。
なぜこのようなことが起こったか検証してみますと、延長コードにプラグを挿して使用していたオープンケースの電力が1台400Wで計4台、合計すると1,600W。それに対して延長コード(プラグ)が使用できる電力が1,500Wなので、許容量を100Wオーバーしたことから延長コードのプラグが過熱し、コンセントの焼損に至ったと考えられます。
ところで、こういった場合ブレーカーが切れるのでは? と思われる方がいらっしゃると思います。一般的にはブレーカーの容量を超えて電気を使用したときにはじめて安全装置が働く仕組みとなっています。今回は使用していたオープンケースの合計電力がブレーカーの容量以下であったこと、かつ配線のショートなどもなかったことから、安全装置が働かず切れなかったものと考えられます。
この事例から、延長コードを使うにあたり注意すべきポイントは、タコ足の数だけではなく、使用できる電力量であるということが分かります。要するにワットが重要なのです。今一度お使いの電気製品のワット数を調べて、その合計が使用できるワット数以下であることを確かめていただくことで今回ご紹介した事例を防ぐことができると考えます。ご参考になれば幸いです。