保安マンは見た!

ネズミによるパワーコンディショナー停止に注意!

太陽電池発電所設備でのネズミによるパワーコンディショナー停止

梅雨時期も終わりが近づいた休日の朝、お客さまより「太陽電池発電所のパワーコンディショナーが停止している」と連絡があり、事故当番者が出動し設備の調査に伺いました。
受変電設備の状況を確認すると、2台あるパワーコンディショナーのうち1台が直流地絡発生(直流回路の漏電)により解列停止しており、お客さまに状況報告するとともに原因調査にとりかかりました。直流回路の絶縁抵抗不良を想定しパワーコンディショナーに接続されている10回路の絶縁抵抗測定を行いましたが、全ての回路とも結果は良好でした。
直流地絡の原因を探すため、次に接続箱やパネル間の接続線の調査を開始し、3カ所目の接続箱を開けたところ、ネズミが盤内から外に飛び出してきました。
その盤内は配管の口をふさぐパテが食いちぎられ散乱していましたが、電線などは被害もなく良好な状態でした。
今回のパワーコンディショナーが直流地絡により停止した原因は、接続箱内に入ったネズミが内部の機器付近を動き回り、直流回路充電部に触れて漏電状態になったと考えました。
他の接続箱やパネル接続線を確認し、近くのホームセンターで穴埋めパテを購入して補修を実施しました。その後、絶縁抵抗を確認してパワーコンディショナーを起動し発電を再開しました。

左:ネズミが食い散らかした接続箱内の穴ふさぎ処理前の画像、右:穴ふさぎ処理後の配管の穴を補修した画像

電気設備にはたくさんの配管があり、小動物の移動経路となっていることもあり、配管のすき間をふさぐことで小動物侵入防止になります。すき間をふさぐためのパテは材質によって柔らかい物もあり、周囲温度が高くなると垂れてすき間ができることもあり、注意が必要であるとあらためて感じました。