保安マンは見た!

避雷器端子部の腐食に注意!

避雷器端子部の腐食を発見

最近は無停電点検を希望されるお客さまが増え、停電しての年次点検が3年に1回となることが多いため、停電する場合は時間を長くとっていただいたり、作業員を増やしたりして対応しています。今回は年次点検(細密点検)で発見した事例を紹介します。
停電をして作業着手となってから、まずキュービクル内の点検、清掃を綿密に行いました。やはり3年ぶりの停電点検となると埃が多く付着しており、時間はかかりますが、拭き取りながら緩み、変色等がないかを確認していきました。キュービクル内を終了後、最初の打ち合わせ通り電柱へ昇り、柱上点検を行いました。
柱上には大きな汚れはなく、キュービクル内と同様に緩み、変色等がないか点検を行っていたところ、避雷器の表面に茶色の筋があることを発見しました。この位置で茶色ということはサビかな?と思い避雷器のキャップを外したところ、予想通り端子部がサビで腐食していました。避雷器表面の茶色の筋はサビを含んだ雨水が流れた跡でした。触ってみるとナットがボロボロと崩れ、ほとんど跡形もなくなってしまいました。このまま使用すれば電線が抜けてしまい、他所に接触して電気事故につながる可能性があるためお客さまに報告し、後日避雷器を交換することになりました。

錆びにより腐食した避雷器端子部と、拡大画像

これは経年による劣化が現れた事例です。昔はメンテナンスにはお金をかけず、壊れるまで使い切る!というお客さまが多かったのですが、最近は様々なことを想定し事前にリスクを回避するお客さまが増えております。紹介した事例のお客さまは今までも設備改修・交換を行っており、今回も速やかに交換することで受電設備故障による事故防止につなげることができた上、避雷器本来の機能『雷害防止』を維持することができました。これからも安心安全、予防保全の観点から点検を行い、事故防止に努めていきたいと思います。