電気設備の更新について
電気設備の更新
電気設備は、人の身体が老化するのと同じように劣化していきます。
このような電気設備の「経年劣化」は、電気火災や感電・停電事故を起こす原因となったり、お客さま設備と周辺地域一帯の停電を招き、復旧までに多くの損害を与える「波及事故」の原因にもなります。
当協会では、そのような事故が起こらないよう月次点検・年次点検等において、電気設備の経年劣化にも注意を払い、お客さまに安全に安心して電気設備をお使いいただけるよう努めています。
電気設備の更新計画および更新工事は中国電気保安協会におまかせください!!
当協会が行っている月次点検・年次点検・臨時点検で、お客さまの電気設備に不良箇所や要注意指摘事項が発見された場合、保安技師が分かりやすく説明し、改修のお願いをしております。
こうした機器の状態を放置されますと、電気火災、感電事故、停電等を引き起こすことがあります。そうした事故や故障を未然に防ぐため、不良箇所や要注意指摘事項の改修について、当協会では、お客さまへの最適な改修方法や具体的改修に向けてのご説明とご相談に応じています。
電気設備の劣化診断、更新計画および更新工事については、お気軽に担当保安技師にご相談ください。
電気設備の更新は計画的に
電気設備更新の目安
電気設備の代表的な機器について、更新推奨時期と主な用途について以下にまとめてみました。
電気設備の経過年がご不明な場合には、担当保安技師または最寄りの協会事業場へお気軽にお問い合わせください。
①高圧気中開閉器(PAS)
10年(屋外用)~15年(屋内用)
引込口の電柱に設置され高圧の電気を「入り」「切り」するものです。
点検、緊急時は手動で操作綱を使用して操作します。漏電時には④地絡継電器からの信号を受け、自動で電気を「切る」働きをし、波及事故を防止します。
②避雷器(LA)
15年
電力会社の配電線から侵入してくる雷などの異常な電気を、地面(大地)に逃がして、電気設備を守るものです。
③高圧ケーブル
15年~20年
高圧の電気を安全に送る電線です。昭和51年以前に製造されたものは早急に交換をお願いします。水トリー※の発生で事故が起こる恐れがあります。
④高圧地絡継電器(GR)
15年
電気が漏電した場合に検出して①高圧気中開閉器や⑥高圧真空遮断器・油入遮断器、⑧高圧負荷開閉器へ「切る」信号を送るものです。
⑤キュービクル
15年
電気設備機器を金属の箱に収めたものです。箱体に錆が発生する場合があるので、早期補修が長期使用のコツです。
⑥高圧真空遮断器・油入遮断器(VCB・OCB)
20年
変圧器の容量が大きい設備の電気を「入り」「切り」するものです。高圧の電気が漏電した場合や短絡(ショート)したときに、④地絡継電器や⑦過電流継電器と組み合わせて電気を「切る」働きをします。
⑦過電流継電器(OCR)
15年
電気が短絡(ショート)した場合や使い過ぎの状態を検出し、⑥高圧真空遮断器等へ「切る」信号を送るものです。
⑧高圧交流負荷開閉器(LBS)
10年(屋外用)~15年(屋内用)
変圧器の容量が比較的小さい設備の電気を「入り」「切り」するものです。高圧限流ヒューズと組み合わせて使用します。①高圧気中開閉器と同様に④地絡継電器と組み合わせて電気を「切る」働きをするものもあります。
⑨高圧カットアウトスイッチ(PC)
15年
カットアウト用ヒューズと組み合わせて、変圧器等の機器を切り離す役目をします。ヒューズの定期的な取替をお勧めします。
⑩変圧器(Tr)
20年
高圧の電気をお客さまが使用する電圧に変換するものです。この変圧器の大きさで電気設備の使用できる限度が決まります。(中に入っている油にPCBが混入していないかの分析が必要な場合があります)
⑪高圧進相用コンデンサー(SC)
15年
電気機器を使用した場合、有効に消費される電気と、僅かながら消費されないムダな電気が流れます。そのムダな電気を発生させないために取り付ける機器。この機器の採用によって、電気料金の基本料金が割引されます。
⑫非常用予備発電装置
15年
停電の際に、エンジンを起動させて発電機を運転し、消防設備や非常用電気設備に電気を送る装置です。長くお使いいただくために定期的な点検・整備をお勧めします。
⑬蓄電池(バッテリー)
5~10年(種類による)
停電した場合に動く発電装置のエンジン起動や、非常照明の電源に使用されます。バッテリーのキャップ部分に「触媒栓」という、バッテリー液の減少を防ぐ栓が装着されているものもあり、その栓の有効期限にも注意が必要です。