遮断器等劣化診断(接触抵抗測定/3相不揃等試験/真空度試験)

遮断器は、受電設備内で電路に過電流または短絡電流を生じたときに電路を遮断するという重要な役割を担っています。
このため、その信頼性を維持するための点検・保守が必要になります。
遮断器の信頼性維持のために、当協会では、遮断器の耐電圧試験(真空バルブチェック)・動作試験(三相不揃、最低引き外し電圧など)、接触抵抗測定などを行います。

遮断器

真空バルブチェックについて

真空遮断器(VCB)では、電路の電流は、真空バルブによって遮断されますが、真空度が大気圧に近づくと絶縁破壊電圧が下がり、電気事故時に十分な遮断ができないばかりでなく、遮断器そのものが絶縁破壊する恐れがあります。
真空バルブの真空度と絶縁破壊電圧の関係は、パッシェン(Pashen)の法則により、下図のようになります。

真空遮断器(VCB)

真空度のチェックは、VCBチェッカーを使用して、真空バルブの極間を開いた状態で、固定接点と可動接点間に電圧を印可して行い、この結果により、遮断器の健全性を判定します。
この真空バルブチェックは、高圧受電設備等に真空遮断器(VCB)を有するお客さまにお奨めしています。
また、(社)日本電機工業会の汎用高圧機器の更新推奨時期に関する報告書によると、遮断器の交換推奨年は20年ですので、交換も計画的に行ってください。

VCBチェッカー

真空度と破壊電圧の関係

真空バルブの構造