SAFETY保安

保安事例

G付きPASは、波及事故防止の命

更新前の開閉器

取替工事で既設開閉器を地上に降ろしたところ。
一部に多少の錆は見受けられるが、全体的に著しい異常は見られない。

平成○○年1月16日、年次点検を実施した時のことです。事前準備を終え、方向性地絡継電器(DGR)による屋外用高圧負荷開閉器(PAS)を開放すべくテスト釦を押した・・・DGR不動作。
DGRの電源を調べたが異常なく、やむを得ず手動操作で開放し点検を実施した。
念のため、復電後DGR電源のみONとし再度テスト釦を押したが、やはりダメ。PASは1988年製、制御ケーブルは本体から約50センチ出たところで接続されVVFケーブルが使用されていた。本体の底面の角には多少の錆が見受けられた。(写真1)
お客さま(社長)に年次点検終了と問題点の状況報告をし、改修の必要性・重要性を説明、早期改修をお願いしたが、資金都合もあり難色を示され早期改修は望めそうになかった。
その後月次点検の度にお願いしたが状況は変わらず、・・・思案のあげくDGRのみでも取り替えてもらえないだろうかと、淡い期待を込めて談判した。「じゃあ、業者から見積もりを取ってみよう。」と前向きの返事をいただいた。不動作確認後、約8ヶ月・DGRのみ更新が実現し、作業完了。
早速テスト釦による動作確認(連動試験)、神に祈る気持ちで押した・・・不動作・・・谷底に落とされたように頭がぼーっとした。
気を取り直し、とりあえず担当長に携帯電話により状況報告し、事務所に帰ることとした。

底蓋を取り外し

左下の一部に発錆によるパッキンの変形が認められる。ここから湿気が内部に侵入したものと思われる。

担当長は自分を待ち受けたように既にPASメーカーに問い合わせ、不具合確認事項の資料を取り寄せていた。翌日早速DGRの端子間と本体側の抵抗値を測定し正常であることを確認した。
残る問題点は制御ケーブルの接続部と考え、数日後柱上作業台を借用し全線接続替えした。お客さまの承諾を得てテスト釦を押した・・・ゴトン!動作した。ヤッター!疲れがドッと出たが顔は笑顔。早速、担当長に報告した。

その後(H○○.7月)低圧幹線移設工事が発生、電気工事業者と打ち合わせ一時全停電することに。テスト釦を押した・・・不動作。アレッ??
作業は予定どおり終了した。悩みをかかえながら社長に事実を伝え、PAS本体の更新を切願した。意外や意外、「見積もりをとって考えてみよう・・・。」不安と期待を抱き2週間、自分に何かできることはないかと考え、僭越ではあるが見積業者に可能な限り安くしてほしいとお願いした。
それから5日後の夕刻、自宅に業者から電話があり、「決まった、客先の停電の都合もあるが今月中に取り替えるから、日時が決まり次第連絡するので立会してほしい。」“ありがとう、よろしくお願いします。”よかったー。
更新作業は無事完了、快い連動音が胸いっぱいに広がった。

不動作確認後1年8ヶ月、波及事故もなく幸運をあらためて実感するとともに、保安業務の難しさを痛感した。

内部機構の劣化

湿気による発錆により、自動開放装置が固着(正常動作しない)している。また、内部の部品のほとんどが錆びている。

 

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